JISART及び特定病院の体外受精成績

 

プライベート・クリニックを中心に、体外受精・顕微授精の治療成績を公表している病院が幾つもあります。ここで一部紹介させて頂きます。

■JISART(日本生殖補助医療標準化機関)の臨床成績

JISART(HP:こちら)には、日本全国30の不妊治療クリニックが加盟しています。

JISARTに認定されるには、JISARTガイドラインに沿っているかどうかに加えて、施設内の部門別審査(医師、胚培養士、看護師、医療事務、心理)、患者インタビューなどが行われ、一定の水準以上の治療が行われていることが認められる必要があります。

その臨床成績をHPでまとめて公開しているのですが、日本で1年間に行われている約40万回の体外・顕微授精のうち、70,698件、2割弱がこのJISART加盟30クリニックで行われています。

また、そのうち4割超が40歳以上の患者さんによる試みとなっています。

 

2014年の移植当たり妊娠率(カッコ内は出児率)は、以下の通り。

<40歳未満>

体外受精:27.6%(19.6%)
顕微授精:24.1%(17.8%)
凍結胚移植:41.4%(29.4%)

<40歳以上>

体外受精:13.0%(6.2%)
顕微授精:9.7%(4.7%)
凍結胚移植:20.8%(11.0%)

40歳未満のデータには20代の方も含まれていますので、40歳以上と大きな差があるのは仕方がないことです。

いずれにせよ、40歳を超えると体外受精・顕微授精の成功率は極めて低くなるということをこのデータは示しています。流産率も高くなり、移植当たり出児率(出産まで至った率)は凍結胚移植で11%という厳しい現実があります。

詳しいデータをご覧になりたい方はこちらへ。

 


40歳未満の方の妊娠率については、5歳刻みで公開している病院がありました。

■木場公園クリニックの臨床成績

2001年から2013年までの移植当たり妊娠率(カッコ内は出児率)です(元データはこちら)。

<29歳以下>

体外受精・顕微授精:50.7%(45.1%)
凍結融解胚盤胞移植:46.0%(40.7%)

<30-34歳>

体外受精・顕微授精:42.7%(37.4%)
凍結融解胚盤胞移植:42.0%(34.5%)

<35-39歳>

体外受精・顕微授精:30.9%(25.3%)
凍結融解胚盤胞移植:31.8%(26.2%)

<40歳以上>

体外受精・顕微授精:10.0%(6.8%)
凍結融解胚盤胞移植:16.9%(11.5%)

 

やはり5歳上がるごとに治療成績は著しく低下していきます。

35-39歳を例にすると、体外・顕微授精で出産まで至る確率は25%程度。体外・顕微授精を4回行うとすると、費用は(採卵回数や使用する薬によっても変動しますが)100万円を超える場合が多くなります。

それでも、元気な子供を持てたら万歳、でしょうか。


他にも詳細な治療成績を公表している病院はたくさんあります。いくつかリンクを貼っておきますので参考にしてください。

また、越田クリニックでは妊娠した方それぞれのプロフィール(年齢、治療法、初診から妊娠までの期間、各治療の回数)を毎月開示しています。病院全体のデータよりもリアルですね。

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