精子を元気にする食べ物・栄養素

精子は年々減少している?

先日Yahoo!ニュースにも上がっていた、精子に関するAFP通信の記事(リンクはこちら)。

欧米男性の精子数、40年で半減か 研究」という衝撃的!なタイトルでした。

北米、欧州、オーストラリア、ニュージーランドなどの男性の精子数が40年で半減したとの研究結果が25日、発表された。研究は少子化の危機を警告しているが、外部の専門家らは結果については慎重な判断が必要と注意を促している。

1973年~2011年に実施された過去の研究185件で収集された男性4万3000人近くのデータを再調査した結果、精子濃度の「著しい低下」が明らかになったという。・・・・・・

・・・・・・論文の執筆者らは、精液1ミリリットル当たりの精子数が同期間に9900万個から4700万個へと52.4%減少したと説明している。なお、この減少後の数字は、世界保健機関(WHO)が最低基準限度値とみなす1ミリリットル当たり1500万個を上回っている。また精子濃度が1500万個未満でも、必ずしも不妊症になるとは限らない。

また、過去に行われた研究件数こそ少ないが、南米、アジア、アフリカなどでは、精子数の有意な減少はみられなかったという。・・・・・・

「アジアでは精子数の有意な減少はみられなかった」を読んで一安心した人が多いかもしれませんね(笑)。

日本では、欧米と比べて男性陣がなかなか精液検査に行きませんから、そもそも昔も今もサンプル数が少なすぎて、このような研究自体なかなか行われていないという事実がありますね。

日本人の精子も減っているような話を噂ベースでは聞きますが、今でもまだサンプル数は少ないのに、昔は不妊でも男性側が検査することなく子供を諦めた例が多かったでしょうから、実際のところはよくわかりません。

 

この研究論文(原文)は、欧州ヒト生殖医学会(ESHRE)のHuman Reproduction Updateに掲載されています。

日本語のニュース記事にも書いてある通り、精子数が減ってきているという説もあれば、減っていないという説もあるようで、調査方法や研究者によって異なる結果が出ているようです。

また、原文には「精子数減少の原因の早急な調査が求められる」と書いており、減ったという結果を発表しながらもその原因はまだ解明されていないという残念な状況です。

 

食べ物で精子を元気にできる!

原因がわからないようじゃ不安を煽るだけだなあと思いつつ、リンク先の論文を色々と覗いていたら、こちらのもっとポジティブな論文を見つけました。以下、抄訳を記載します。

食事・栄養と男性不妊の関係を調べた論文で、一言で言うと、やはり「ヘルシーな食生活をしていると精液の質を示すパラメーターが上がる」との結果が出たとのこと。

ヘルシーとは、ここでは具体的に

  • オメガ3脂肪酸
  • 抗酸化物質(ビタミンE、ビタミンC、ベータカロチン、セレニウム、亜鉛、クリプトキサンチン、リコピン)
  • その他のビタミン(ビタミンDと葉酸)

を豊富に摂り、飽和脂肪酸・トランス脂肪酸を控えることを示しています。Coelの「妊活レシピ」コーナーで紹介させていただいている書籍「妊娠しやすい食生活」とほぼ同じ栄養素が推奨されていますね。

それから、具体的な食品では以下の通り推奨・非推奨が挙げられています。

<PROS☻>

  • 魚・貝類・海産物
  • 鶏肉
  • シリアル
  • 野菜・果物
  • 低脂肪・無脂肪牛乳

<CONS😱>

  • 加工肉
  • 大豆食品(意外!)
  • じゃがいも
  • 乳製品
  • チーズ
  • コーヒー
  • アルコール
  • 清涼飲料
  • デザート

特に、過度のアルコール、カフェイン、赤身の肉及び加工肉は、女性の妊娠率に悪影響を及ぼす模様。

「妊娠しやすい食生活」では大豆食品の積極的な摂取を推奨していますし、乳製品についてはむしろ低脂肪・無脂肪などの加工乳の摂取を控えるように書いてありましたので、この辺りは意見が割れるところなのでしょう。

 

妊活をトマトジュースから始めてみる

栄養素として摂取が推奨されているリコピンについては、カゴメさんの研究でもその効果が実証されています(元データはこちら)。

トマトジュースの継続的な摂取が男性不妊患者の精子の運動率や精液中の白血球数を改善する、という研究結果が出ています。

日本不妊カウンセリング学会でカゴメの研究者の方のプレゼンを聴く機会がありましたが、日本はトマトを生で食べることが多いため、煮たり蒸したりして使う料理の多い欧米と比べるとトマトの摂取量が低いそうです。

トマトジュースによって濃縮されたトマトを効率的に摂取することがおススメされていました。

トマトジュースで毎日続ける体質改善、大事な日の直前に毎回オイスターを食べさせられるよりは男性陣もhappyかもしれません。

 


(参考文献)

  • Levine, H., Jorgensen, N., Martino-Andrade, A., Mendiola, J., Weksler-Derri, D., Mindlis, I., Pinotti, R., Swan, S.H.(2017) Temporal trends in sperm count: a systematic review and meta-regression analysis, Human Reproduction Update 1-14
  • Salas-Huetos, A., Bullo, M., Salas-Salvado, J.(2017) Dietary patterns, foods and nutrients in male fertility parameters and fecundability: a systematic review of observational studies, Human Reproduction Update (2017)23(4) : 371-389
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