不妊体験記

アイコン:ハムさん
掲載日:2017/09

Vol. 7

不妊治療を、生活習慣改善のきっかけに。

ハムさん

治療終了時年齢 治療終了時 30代後半 40代前半

不妊治療を、生活習慣改善のきっかけに。
ハムさんのケース
結果
出産した
症状
なかなか自然に妊娠しない、排卵障害・月経異常、性交障害
治療法
卵管造影、タイミング法指導、人工授精複数回、体外・顕微授精(採卵2回、胚移植3回)
治療開始時年齢
40代前半
30代後半
治療期間
約1年
通った病院
楠原ウィメンズクリニック(東京都中央区)

不妊治療を、生活習慣改善のきっかけに。

ハムさんと旦那さんは共に、深夜・土日の残業が続く忙しい仕事に就き、不規則な生活を送っていました。ハムさんは、生理周期が通常よりも長い稀発月経の症状があり、また、精液検査を行うと旦那さんの精子の量にもやや問題があることが分かりました。不妊治療をきっかけに二人は生活習慣を抜本的に見直し、健康的で妊娠しやすい身体づくりに取り組みました。その甲斐もあって、3回目の胚盤胞移植で妊娠し、現在は子育てに奮闘しています。

お二人が具体的に取り組んだ改善内容と、排卵誘発での工夫についてお伺いしました。

仕事に追われる毎日。体調を崩して生活習慣を見直すことに。

私たち夫婦はともに激務で毎日残業し、土日のどちらかも仕事をするような生活を送っていました。睡眠時間は多くても5時間と少なく、運動する機会も減っていました。私は飲酒・喫煙の習慣も好き嫌いもないものの、主人は子供の頃から偏食で、肉と炭水化物とお酒が大好きでした。

あまり健康的でない生活を送っていたところ、病気になって仕事を退職することになりました。同時に不妊治療を始めることを決意し、これをきっかけに生活習慣を夫婦で改善することにしました。半年間は体を休めながら、その後は派遣社員として働きながらの通院を始めました。

身近なことから徹底的に改善を。

まず、食生活を改善しました。白米から雑穀米へと替え、外食や加工食品の購入を控え、毎日お弁当を作りました。主人が苦手な野菜やキノコ、海藻、魚介などを細かくして好物に混ぜたり、味付けを工夫したりして、できるだけ栄養のあるものを摂れるよう促しました。お酒は全くの禁酒にすると逆にストレスになると医師に言われたので、週に数回にして量も減らしました。そして、就寝時間も1時過ぎだったものを11時半~12時を目標としました。二人が早く寝れるよう、主人にも家事を覚えてもらい、手伝ってもらいました。そして、就寝前にはマルチビタミン、ミネラル、プラセンタのサプリメントを摂りました。

運動については、元々二人とも運動する習慣があったものの忙しくてジムへ行けていませんでした。家でストレッチをしたり、夫婦でランニングのタイムを競ったりして楽しみながら続けるようにしました。

病院では基本的な検査を受けた後、タイミング療法、人工授精、顕微授精を一通り経験。

2014年から銀座にある楠原ウィメンズクリニックに通い始めました。稀発月経(排卵から次の排卵までの周期が通常の2倍以上と長い)ではありましたが、排卵はきちんとあったのでタイミング療法から始めることになりました。卵管造影も行いましたし、複数回のタイミング療法の後は人工授精も何周期か行いました。

その過程で何度か精液検査を行ったところ、精子の量が少なくWHOの基準で自然妊娠が難しいレベルだということが分かったため、人工授精、体外受精は早々と切り上げて顕微授精にステップアップしました。

治療内容については、病院主催の教室で勉強することができました。自分でも栄養関連、妊活関連のウェブサイトを見たり、女性向け雑誌やテレビの健康番組などで知識をつけるようになりました。セミナーにて、自分が妊娠率が低くなる年齢だと自覚することができたので、生活習慣の見直しや、デトックス、アンチエイジングなどにもやる気が出ました。

稀発月経に気を付けながら排卵誘発方法を選択。

採卵に向けた排卵誘発では、稀発月経ということもあり、まずは体への負担の少ない低刺激法から始めました。採卵は針を刺す瞬間が痛かったですが、数個の卵子を採ることができました。遠心分離機を使って精子を選別し、培養士が運動率の高い精子をピックアップして顕微授精を試みた結果、2つが受精卵となりました。そして、グレードの良い方を胚盤胞まで育てて移植しました。ホルモン補充や、着床後の妊娠継続に関わる子宮内膜を厚くする薬も摂取しました。しかし、残念ながら着床しませんでした。

2回目の採卵に向けた排卵誘発では、より刺激の強い方法へと薬を変更しました。卵子がたくさん採れたとしても空砲だったり未成熟卵だったりする可能性があり、また受精してもその後分裂しなかったり、分裂の際にできる細胞の断片(フラグ)が多かったりして移植できないものもあるということを、確率の数字を交えながら医師から説明してもらいました。話し合いの結果、体への負担が大きくなるリスクはあるものの、まずは質の良い受精卵の分母になる数を確保する治療方針へと変えることにしました。

この頃、夫婦の間ではおおよその目安として3-5回の胚盤胞移植をやってみようと決めていました。費用の概算もインターネットを参考にして見積もっていました。

高刺激での採卵と移植で結果を出すことに成功!

排卵誘発では、ゴナールエフ皮下注射を使用しました。稀発月経の患者が使うと、大量に卵子を採れるものの腹部に水が溜まり、場合によってはすぐに病院への連絡が必要となると言われました。また、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)にも気を付けなければなりませんでした。幸いなことに問題なく進めることができ、2回目の採卵では数十個を採卵し、10個前後を培養しました。グレードの良いものを1つ移植しましたがまたも着床しませんでした。

3回目の移植からは受精卵を2個戻すことが認められているので、2個移植することにしました。その際、アシステッドハッチングを行い、凍結保存していた受精卵にスリット(切れ目)を入れて、胚盤胞がさらに分裂した際に透明帯(膜)から出やすいようにしました。その結果、1個が着床し、第一子を出産することができました。

さらにグレードの良い胚盤胞2つと卵子を1つ、今も病院で凍結保存しています。二人目の妊娠・出産を目指す時に使用するつもりです。

知識が前向きな治療を後押しした。

体外・顕微授精へのステップアップの際には、セミナーなどでの情報収集により時間との戦いだということをよく理解していましたので、落ち込むことはありませんでした。卵管造影、筋肉注射、採卵など痛みを伴う治療が続きましたが、不妊治療をした友人から事前に話を聞いていたので怖さは軽減されました。自然妊娠にはこだわらず、自分たちの子供を持てるならばと治療に前向きに取り組みました。問題を確認しながらテンポよく進めたことが成功要因だと思っています。

トップへ戻る